私は勉強不足で、名称は知っていましたが内容までは知りませんでした。皆さんはご存じでしょうか?ここでは、『組織の進化』にフォーカスしたフレデリック・ラルー氏の著書を引用し、私も勉強します。『ウェルビーイン』の理論と通じる部分がありますので、とても参考になります。

基本的にはこの5つの組織図は全て包含関係にあるという事を理解していただき、その上で各々を説明を致します。

●赤(Red)
特徴: 力と支配が中心で、トライバルな構造。メタファーは『オオカミの群れ』となっています。但し、ウェルビーイン研究の第一人者である前野隆司氏の見解では(後述にも引用あり)『赤ちゃんの群れ』と呼ばれています。オオカミは統制が取れているからだそうです。
・この段階では、組織は原始的で個人の力と支配が重視され、トライブや部族のような単純な社会構造が特徴です。言わば、組織になる前の段階で、皆が自分勝手にふるまっている状態です。

●アンバー(Amber)
特徴: 厳格な規則とヒエラルキーがあり、組織が機械的で予測可能な形になる。メタファーは『軍隊』です。
・ アンバーの段階では、組織は明確な階層構造や役職分担があり、規律と秩序が重要視されます。典型的な組織のヒエラルキーが形成されます。

●オレンジ(Orange)
特徴: 成果や効率が重要で、競争と成果指向が強調される。メタファーは『機械』で、合理的に動き利益第一主義の状態です。
・ オレンジの段階では、組織は市場志向であり、個人の成功や組織の成果が重要視されます。近代的なビジネスモデルが展開され、革新と効率が追求されます。


●グリーン(Green)
特徴: 共感や協力が重視され、人間性や個々の発展が重要視される。メタファーは『家族』です。合理性優先よりも人間の心を大切にしようという段階です。
・ グリーンの段階では、組織は協力と共感に基づくカルチャーを築きます。従業員の満足度や組織へのコミットメントが重要視され、チームワークが促進されます。ウェルビーインという観点から考えますとオレンジ組織よりも合理的だと思います。

●ティール(Teal)
特徴: 柔軟性と自己管理が中心で、組織全体が自己組織化される。メタファーは『生命体・自然林』で、ヒエラルキーはありません。
・ ティールの段階では、組織はより柔軟で適応力があり、従業員は自己管理されることが期待されます。組織全体が目標達成のために協力し、意思決定に参加します。Hierarchicalを排除し、全員が組織の共同の目的に向かって協力します。

これらの段階は、組織の進化に伴って異なる価値観や慣習が現れ、組織がどのように機能するかを示しています。ただし、これはあくまで一般的な傾向であり、実際の組織はこれらの段階を厳密に追随するわけではないと思いますが、組織内でこの理論を理解していると目標が明確になるかと思います。