企業・団体内でメンタリングを実施する事を『メンタリング制度』と言われていますが、では、メンタリングってどういう事なんでしょうか?

メンタリングとは、指導する側の社員(メンター)と指導される側の社員(メンティー)が一対一で対話し、メンティーのキャリア支援なども含む社会生活や心理的なケアをおこないながら、成長を支援する人材育成手法です。通常は1対1で行われ、とても有用で効果がある手法と思っています。一例をあげてみます。

メンティー: こんにちは、先輩。最近、プロジェクトでの役割について悩んでいて、アドバイスが欲しいんです。

メンター: こんにちは!どんなことで悩んでいるのか教えてくれると助けになるかもしれませんね。

メンティー: はい、実はプロジェクトでの役割が大きくなってきて、リーダーシップの要素も含まれてきたんです。でも、自分にはまだ経験が足りなくて不安です。

メンター: それは理解できます。リーダーシップの役割には挑戦的な側面もありますが、成長の機会でもあります。まず、自分の強みやスキルを理解しておくことが大切です。これまでの経験から、どんなスキルや特性が強みとなっているか振り返ってみてください。

メンティー: 強みですね。うまく自分の強みを見つける方法ってありますか?

メンター: 自分の強みを見つけるためには、これまでの成功体験やフィードバックを振り返ることが役立ちます。また、同僚や上司に直接聞くことも一つの方法です。人は自分の強みを気づかないことがありますから、他者の視点も取り入れてみてください。

メンティー: 分かりました、振り返ってみます。それから、リーダーシップの役割において何に注意すればいいでしょうか?

メンター: リーダーシップでは、コミュニケーションや協力が鍵となります。メンバーとのコミュニケーションはオープンで透明性があり、彼らの意見やフィードバックを尊重することが大切です。また、目標を明確にし、メンバーがその目標に向かって働けるようにサポートすることも重要です。

メンティー: コミュニケーションと協力ですね。まだうまくできるか不安ですが、意識してみます。ありがとうございます。

メンター: 大丈夫、失敗からも学べますし、経験を積むことが成長につながります。どんな時でも相談に乗るので、遠慮せずに話しかけてくださいね。

この例では、メンティーがプロジェクトでのリーダーシップに不安を感じており、メンターが経験からのアドバイスと具体的な指針を提供しています。メンタリングは継続的なプロセスであり、メンティーが成長する過程で様々なトピックにわたる対話が行われることが一般的です。

そして、メンタリングとコーチングの違いもありますが、またの機会に書かせて頂きます。