~医療の「説明」を越えて、医療の「空気」を変える試み~

ポッドキャスト導入への自然の流れーオートファゴソーム版
・・・イメージしてください。ラジオから流れてくるその声に・・・

「人生と心の回復は、細胞の中でも起きている」
― オートファジーという、やさしい仕組み ―

🎵 オープニング

(BGM フェードイン)

ナレーター
こんにちは。
このポッドキャストは、病院の中からお届けする、
・・・「少しだけ心が軽くなる時間」です。

病気のこと、治療のこと、
うまく言葉にできない不安や、
誰にも言えずに抱えている気持ち。

今日は、そんな人生や心の回復について、
少し意外なところからお話ししてみたいと思います。


🧬 細胞の話なのに、なぜか人生の話

私たちの体は、
およそ37兆個の細胞でできていると言われています。

その一つ一つの細胞の中で、
実はとても静かで、
とてもやさしい仕組みが働いています。

その名前は
「オートファジー」

難しそうに聞こえるかもしれませんが、
今日は専門用語はほとんど使いません。


🫧 オートファジーを一言で言うと

オートファジーを、
あえて一言で表すなら、こうです。

「うまくいかなくなったものを、
すぐに捨てずに、
いったん包み込んで、
もう一度活かそうとする仕組み」

細胞は、
壊れたものをいきなり壊しません。

まず、
そっと包み込みます。

この“包む袋”のことを
オートファゴソームと言います。


❤️ 人生と心の回復に重ねてみる

ここで、少し視点を変えてみましょう。

人生にも、ありませんか?

  • 忘れたいけど忘れられない出来事
  • 失敗した経験
  • 病気やケガで変わってしまった日常

多くの人は、こう思います。

「早く前向きにならなきゃ」
「考えないようにしなきゃ」

でも、細胞は違います。

細胞は、無理に消そうとはしません。

まず、
包み込みます。

否定せず、
評価せず、
ただ「そこにあるもの」として扱います。


🫂 オートファゴソーム=「包み込む時間」

オートファゴソームは、壊すための存在ではありません。

包むためだけに現れて、
役目を終えると、静かに消えていきます。

人生や心の回復も、きっと同じです。

  • すぐに答えを出さなくていい
  • 無理に意味づけしなくていい
  • ただ、抱えていていい時間がある

それ自体が、回復の一部なのだと思いますし、生きる余白なんですね。


🔥 分解=「向き合い」、そして再利用

細胞は、
包んだあとで、少しずつ整理します。

使えるものは残し、
形を変えて、
次に生かします。

人生も同じかもしれません。

経験は消えません。
でも、
力に変わることはあります。


🌈 メッセージ

もし今、
心が少し重たい方がいたら、
こう思ってみてください。

「今は、包んでいる途中なんだ」

前に進めなくても、
立ち止まっていても、
それは壊れているのではありません。

回復のプロセスの中にいる。

私たちの体が、
ずっとそれを続けてきたように。


🎵 エンディング

このポッドキャストが、あなたの中の何かを、少しだけ包み込む時間になっていれば嬉しいです。

また、ここでお会いしましょう。

(BGM フェードアウト)

↑これはほんの一例です。

~病院 院内ラジオについて私の想い~

イヤホンをそこにつければラジオが流れてくる。
ドクターの"他愛のない話題の"声も聞こえてくる。病気は体を治す事と"こころの健康"も必要。
しかし、ドクターの一言が心を痛めつける時もある。ドクターが悪いのか?自分のとらえ方が悪いのか?
入院すると体が良くなっていくが、心が死んでいくときもある。
頭の中には家族の事、将来の事、仕事の事、数えればきりがない。人生の岐路なのか。

しかし、ある日ふと気づく。イヤホンから流れてくる声は、説明でも指示でもない。
誰かの失敗談、好きな音楽、昔話。「治療」とは関係のないはずの言葉が、
なぜか胸の奥に、そっと触れてくる。

病院は静かすぎる。静かすぎるから、人は考えすぎてしまう。
最悪の未来を想像し、言われなかった一言を反芻し、誰にも聞けない不安を膨らませてしまう。

その隙間に、声が入る。
「今日は天気がいいですね」
「実は昨日、失敗しまして」
そんな他愛のない言葉が、自分がまだ“社会の中”にいることを思い出させてくれる。

ドクターも、患者も、ここでは肩書きを少しだけ外す。
治す側と治される側ではなく、同じ時間を生きる人間として、同じ空気を共有する。

病気は、人生を止めるものではない。けれど、止まったように感じさせる。
そのときに必要なのは、答えではなく、寄り添う“音”なのかもしれない。

院内ラジオは、治療ではない。だが、治療を支える。
薬でも手術でもないが、心が折れきるのを、ほんの少し遅らせる。

イヤホンを外したとき、世界はまだ続いている。
自分も、まだその中にいる。その感覚を取り戻すための、小さな装置。

それが、院内ラジオ。声でつながる、もう一つの医療。