今、何故『ウェルビーイング』が注目されているのか?そこには社会的価値観の変化が影響しているかと思っております。地位財とはカネ、モノ、地位の様に他人と比べられる財の事をイメージしてください。対して、非地位財とは、幸せや健康など、他人と比べるものではなく自分の中で昇華させる財を指します。モノの豊かさからこころの豊かさの変化が起こっているのであります。そしてそれは、利己的な考え方から利他的な概念のプラスにも繋がっています。

●ライフワークバランスの重視
伝統的な社会では、地位やキャリアが重要視されることが一般的でしたが、現代社会ではライフワークバランスが注目されています。仕事だけでなく、個々の幸福や充実感も重要視され、それが非地位財と認識されています。

●環境への意識の高まり
現代社会では、環境への配慮や社会的責任が重要視されています。これは、単なる経済的成功だけでなく、個人や組織が環境や社会に対してどれだけ貢献できるかが重要とされ、これもまた非地位財と関連付けられています。

ライフワークバランスに関して少し書きます。

ライフワークバランスは、仕事と生活の調和を取ることを指し、個人が仕事に費やす時間とエネルギーを、家庭や趣味、自己成長などの他の側面と調和させることを目指す概念です。このアプローチは個人の健康や幸福感を向上させ、生産性やクリエイティビティを促進する事に繋がるとされています。

以下は、ライフワークバランスに関するいくつかの重要な観点です。

健康と幸福感の向上:
長時間働くことや仕事に疲れきってしまうことは、身体的・精神的な健康に悪影響を与えます。適切なライフワークバランスを保つことで、健康を維持し、幸福感を高めることが期待されます。
生産性の向上:
長時間働くことが生産性向上に繋がるとは限りません。適度な休息や余暇の確保は、仕事においてより集中力を高め、効率的に業務を遂行する助けとなります。
家庭や社会との調和:
仕事だけでなく、家庭や社会とのつながりも重要です。ライフワークバランスを保つことで、家庭や友人との時間を大切にし、社会的な活動にも参加する余裕が生まれます。
ワークプレイスの魅力向上:
ライフワークバランスを尊重する企業や組織は、優れた人材を引きつけ、定着率を高めることができます。従業員が仕事とプライベートの調和を取りやすい環境が整うと、ワークプレイスの魅力が向上します。
柔軟な労働環境の重要性:
テクノロジーの進化により、柔軟な労働環境が可能となりました。テレワークやフレキシブルな働き方の提供は、ライフワークバランスを向上させる手段の一つです。

ライフワークバランスは単なる仕事の時間という枠を越えて、人生全体の充実度や満足度に影響を与える重要な概念です。個人と組織の双方がこのバランスを意識的に追求することで、持続可能な働き方と豊かな生活を実現できるでしょう。

コロナ禍以降、明らかにこの方向にシフトされてきています。冒頭に書きましたが、利己的な考え方から利他的な概念のプラスにも繋がってきている事も事実でありまして、それは「ウェルビーイング」という、本来、人間としてあるべき姿の覚醒があってこその結果と思います。今後も、ウェルビーイングの形作りを当ネットワークとして考えていきたいと思っております。