
本当に「嫌」になるぐらいの悪質な広告の多い件
最近の各サイトの あの手この手の PR(ポップアップ他他他)には「ほとほと」嫌になります。元々SNSは好きな方ではないですが、たまに訪れると"げんなり"します。皆さんはどう感じておられますか。一般のサイトにもアフィリエイト広告は普通にありますし、詐欺的な販売も横行しています。その事は早朝のラジオの通販でも「これでもか!」というぐらいに繰り広げられています。そんな健康食品ならノーベル賞ものでは?何て思ったりしています。何故そんなことになってしまったのでしょうか?そのあたりを私なりに考えてみます。

① “詐欺・詐欺まがい広告”が激増した背景
アルゴリズム広告(自動入札型)の広がりによって、広告主の審査が事実上ゆるくなり、「悪質広告が入り込む余地」が急激に拡大しました。
特に以下のような手法が目立ちます。
- 有名人の写真を勝手に使った“偽インタビュー”
- 大手メディアを模した“偽ニュース”
- 健康食品や投資案件での誇大な成功例の演出
- クッキーを使った“誘導広告”で同じ広告が何度も追いかけてくる
ユーザーは「騙される側が悪い」という時代ではなくなり、“構造として騙されるように設計されている”のが問題の本質です。

■ ② 情報の質の低下と「焦り商法」
検索上位に、以下のような“内容の薄いまとめサイト”が増えています。
- ChatGPTをそのまま貼り付けただけのページ
(ChatGPTそのものは進化しているので、大変便利で、利用は今や普通になっていますが、作成者独自のカラーを出す工夫は必要であり、ポリシーもいります。) - 他者のコンテンツをリライトしただけのサイト→思考停止気味。
- 「不安を煽って解決策(商品)に誘導」するアフィリエイト記事
人間の心理的弱点に最適化した“心理誘導型コンテンツ”が激増していることも特徴です。
焦り・不安・興奮を呼び起こして、判断力を鈍らせる手法が進化しています。

■ ③ ものづくりより「効率」「最適化」へ偏った結果
インターネットの収益モデルが“どれだけクリックさせるか” → “どれだけ滞留させるか”に偏りすぎた結果、
- 本来の記事より広告が目立つ
- 読んでほしいのではなく“広告を見せたい”だけの構造になる
- メディアとしての使命感が弱くなる
こうした構造的問題が、質の悪化と慢性的な“イライラ”を生んでいます。

■ ④ ユーザーが疲弊し、信頼が破壊される時代
危惧される「今後」についても、深刻に考える必要があります。
- 情報の信頼性が崩れる
- 不正確な情報が社会問題(政治・医療・災害)に影響
- “本当に必要な情報”にたどり着く難易度が上がる
- インターネット疲れが増加し、利用を避ける人も増える
特に医療・福祉の領域では、誤情報が人の行動を左右し、健康被害につながる恐れもあります。

■ ⑤ 私見:これから必要なのは「逆張り的な誠実さ」
私見ですが、今後はむしろ 誠実で、余白があり、心理を煽らない情報発信の価値が上がると考えています。
- “煽らない”デザイン
- “売り込まない”説明
- “適切な距離感”のあるコミュニケーション
- “静かな熱量”を持った活動やサイト
こうした発信は、短期的な利益を生みにくい一方、長期的には最も信頼を得ます。

■ ⑥ 最後に — 実は「静かな反動」が始まっているのでは?
社会全体で“情報の静かな断捨離”が進んでいるように感じます。
- SNSを見ない日を作る人が増加
- 人の言葉を求める傾向(対話・講演・コミュニティ)
- 小規模で信頼性の高いメディアの再評価
- 人間のストーリーと価値観を重視する動き
ネットの騒がしさに疲れた人が増えているからこそ、人間らしい対話や、誠実な発信が“逆に際立つ時代”になっているのではないかと思います。
