ドクターの資質が問われている昨今、とんでもない事件も起きています。大病院勤務ドクターの収賄事件です。根拠のない事は言えませんが、舞台となった病院にとどまらず、日本のいたるところで起きている問題である可能性は、あると思っています。以前は、製薬会社との癒着で 研究データー改ざんとかも、、ありました。とにかく、とんでもない事です。

医療の向上のために、ドクターと患者の関係性は非常に重要と思っています。良好な医師と患者の関係がどのように医療の質を向上させるのかについての意見をいくつか述べてみますが、あくまでも私見であります。

■共有意思決定
医師と患者が治療計画やケアの選択に関して共有意思決定を行うことは重要!患者が自分の医療に積極的に参加し、自身の価値観や優先事項を考慮に入れることができるようになりますし、治療も患者にとって受け入れやすくなります。

■信頼関係の構築
医師と患者の間に信頼関係が築かれることは不可欠です。患者は医師の意見や助言を尊重し、医師は患者を尊重し、個々のニーズに応じたケアを提供するものと思います。信頼関係があれば、患者は医療に対する不安や疑念を減少させ、治療計画も良い方向に向かうと考えます。

■情報の共有
医師は患者に対して病状や治療オプションについての情報を提供し、患者は自身の健康情報を医師と共有することが大切です。正確な情報の共有により、適切な診断と治療が行われなければなりません。

■文化的な敏感さ
医師は患者の文化的背景や価値観を尊重し(精神的なもの)、文化的な違いに対して敏感であるべきです。文化的に敏感なケアを提供することで、患者は医療システムに信頼を持ち、治療の効果も向上すると思います。

■持続的なケア
医師と患者の関係は、単発の受診だけでなく、長期的なケアにおいて特に重要です。持続的な関係を築くことで、患者は病状の変化に対応しやすくなり、予防ケアや定期的なフォローアップが効果的に行われます。→ドクター側についてリクエスト・・「面倒くさい患者だから、来なくていい!」的な考えを転換いただきたい。

良好な医師と患者の関係は、医療の効果と安全性を向上させ患者の満足度を高めるものです。ですので、医療提供者と患者のコミュニケーションと信頼関係の構築は、医療の質の向上に不可欠な要素です。

ドクターのコミュニケーション力の勉強も必要と思っておりまして、以下、では どういう勉強が必要なのか?書いてみます。(患者目線です)

●エンパシーの強化
医師は患者の感情や立場を理解し、感情的なサポートを提供する能力が必要です。エンパシーは患者との信頼関係を築く鍵であり、患者が治療計画に協力しやすくなります。エンパシーを強化するためのトレーニングを導入することが重要と考えます。→ある意味、ここが治療のスタートラインでもあると思います。

●共有意思決定のトレーニング
共有意思決定は、医師と患者が共同で治療計画を立てるプロセスです。医師は患者に選択肢を説明し、患者の価値観や優先事項を尊重する必要があります。医師には共有意思決定のスキルを向上させるトレーニングが必要です。

●コミュニケーション技術のトレーニング(重要)
医師は情報提供や説明を明確かつ理解しやすく伝える能力が求められます。患者が自身の状態や治療について正確な理解を持つことは重要なので、医師のコミュニケーション技術を向上させるトレーニングは必要であり、ご自身のプロとしてのスキルアップにも繋がります。

●フィードバックと反省の機会
医師は自身のコミュニケーションスキルを向上させるために、フィードバックと反省の機会を持つべきです。同僚や患者からのフィードバックを受け入れ、改善に努めるスキームの構築を習慣としていただきたい。

エンパシー(相手の立場を理解、想いを共有する事)は医療提供者と患者の信頼関係を築き、治療の効果と満足度を向上させる鍵となります。医師がエンパシーを向上させることで、患者のケアに対する信頼感が高まり、より人間中心の医療が実現すると思います。

医師も経済活動の一つとしての職業である事には間違いありません。その部分を追い求めるために医師になられることも自由です。しかし、患者は医師に命や場合によっては、生活までもを預けざるを得ない現実があり、それ故、医師にはその対価として社会構造的に高給システムが約束されているのですから、それに見合う『お仕事』を患者側は期待するのは当然です。それに応えようとするのがプロ意識と私は思っています。