「孤独が怖い人ほど、携帯電話を手放せない」という論

現代ではスマホが「安心のためのお守り」のような存在になっていますね。特に孤独を恐れる人にとって、スマホは単なる連絡手段ではなく、自分が社会とつながっている証のようなものなのかもしれないと、私は時々思ったりしていますが、ちょっとそこを考えてみますと・・

SNSやメッセージアプリを常にチェックする理由
→ 「誰かとつながっている」という感覚を持ちたいから→ 返事が遅れることで人間関係にヒビが入ることを恐れている??

目の前の人がいるのにスマホをチラチラ見る理由
→ 「今ここにいる相手」より「今スマホの向こうにいるかもしれない誰か」とのつながりを気にしている→ もしくは、単なる習慣(無意識にスマホを開いてしまう)

人によっては、「スマホを見ても良い相手、ダメな相手」を無意識に選別している可能性はあるのかもしれませんね。特に、対面での会話にそこまで重きを置かない人は、「この人ならスマホを見ても大丈夫」と判断しているのかもしれません。

ただ、孤独を感じやすい人ほどスマホに依存するというのは、私は一理あると思っているものの、それが必ずしも「悪いこと」とは言い切れないとも思います。例えば、孤独を和らげるためにオンライン上のつながりを大切にする人もいますし、対面の場でスマホを気にするのが癖になっているだけの人もいるでしょう。とは言え、そこに相対する人の事も少しは考える「気づかい」は必要になってきてるのでは?と思っています。

次に、web上のリモート会議等について考えたいと思います。

コロナ禍以降、Web会議が日常的になってきました。私の場合、マーケットリサーチ企業や製薬会社などから「一度お話を聞かせていただけますか?」といった連絡を時々受けます。2~3年前までは応じていましたが、最近は初対面のWeb会議はお断りするようにしています。

というのも、最近強く感じることがあるからです。初対面では、直接会って目を見ながら話したほうが良いと考えています。その後であればリモートでも問題ありませんが、最初からリモートでは相手の空気感がつかめず、人間性もあまり感じられません(これは私の未熟さかもしれません)。こうした理由から、初対面のWeb会議は控えています。

ちなみに、企業からの連絡の多くは、当会との連携希望(企業側にとってメリットが大きい場合がほとんど)や、今後の協力体制の構築についての話など、一方的な打診にすぎません。そのため、このような対応を取っています。

なお、企業以外からの依頼には応じています。しかし、経済活動が絡んでくると、「そんな営業の仕方はあり得ない!」という考えが私の中にあるため、自然とこのような方針になりました。

これも実際に中堅企業の人事担当者から直接に聞いた事ですが、その企業の新入社員の選考において、一次審査は書類選考、二次審査はリモートによる選考らしいのです。最終的には面談にはなるとはいえ、二次選考にそれが入るという事を聞いて、私的には驚きました。双方の判断も難しいと思いますが、コロナ禍以降はそのような手法を取っているとの事です。人事担当の知り合いの意見では「リモートで、初対面であっても自分の意見や相手のとやり取りを的確に理解し、発言ができる人物であるか?の評価」らしいのです。中堅企業がそのような方法を取っているという現代の雇用事情を知り、時代の変化を感じています。

事程左様に便利なツールが導入されてきております。これからは私の意見を書きます。

リモート選考のメリットと限界

〈企業側のメリット〉

  1. 効率化
    多くの候補者を短時間でチェックできる。特に全国や海外の応募者がいる場合、移動の手間やコストを削減できる。
  2. コミュニケーション能力の試金石
    「オンラインでも的確に意見を伝えられるか」を評価できる。これはリモートワークが増えた現代では重要視されるスキルになっている。

〈企業側のデメリット〉

  1. 人間性や雰囲気がつかみにくい
    面接官が感じる「その人の空気感」や「ちょっとした表情・態度」が画面越しでは伝わりにくい。
  2. 適性の見極めが難しい
    例えば、対面なら「他の人が話している間のリアクション」や「会場の空気を読んでの立ち振る舞い」などで協調性や気配りが見えるが、リモートではそこが判断しづらい。

「リモートで意見を的確に伝えられるか」の評価は妥当か?

企業の人事担当者が「リモートでも自分の意見を的確に伝えられるか」を重視するのは、一理あるとは思います。特に、コロナ禍以降、リモートワークが増えた業界では、オンライン上でのやり取りがスムーズにできる人材が求められる傾向にあります。

ただし、私は違和感を感じざるを得ないのは、「本当にそれが適切な評価基準なのか?」**という部分です。勿論、企業の方針になるのですが・・

・リモートで話すのが得意=仕事ができるわけではない
・対面での人間関係の構築力を軽視しているのでは?
・業務内容によっては「話す力」より「現場での対応力」や「実際の行動力」が重要では?

例えば、営業職や対人スキルを要する職種なら、対面での雰囲気や表情、気配りが重要になるはずです。逆に、ITエンジニアやデータアナリストのようにリモートワーク主体の職種なら、リモート審査でも適性を判断しやすいでしょう。

時代の変化

「最初の接点は対面であるべき」と私は考えていますが、その価値観と、リモート採用を進める企業の価値観は、まさに「効率 vs 本質」の違いかもしれません。

・企業は「コスト削減と効率化」を優先しがち
・私は「人間関係の本質と信頼構築」を重視

どちらが正しいというわけではないですが、「人を見る力が落ちている」可能性はありそうです。リモート面接で優秀に見えた人が、実際にはチームワークが苦手だったり、現場での対応力に欠けていたりするケースも増えているかもしれません。この事は人事担当の私の知り合いも言っています。

「採用基準のバランス」が今後の課題
リモートでの発言力や表現力を評価するのは良いとしても、それだけで人を判断するのは危険ですね。おそらく、最終面接で対面になるのは、「リモートでは分からない要素を最終的に確認するため」なのでしょう。ただ、それなら最初から対面を重視した方が、より適切な人材を見極められるのでは?と感じますね。すでに書きましたが、発言能力(パフォーマンス力)も企業によっては採用要件の重要な部分なんでしょう。

結論:時代の流れとバランス感覚

今の時代だからこそ「対面で人間性を見極めるべき」という考え方が、今後ますます貴重になるかもしれません。テクノロジーが進化するほど「直接会って話すことの価値」が再評価されるタイミングが来る可能性もあります。

企業側がリモート選考を活用するのは理解できますが、「人の本質を見極めるには、効率だけでなく、深い関わりが必要」という視点も大切ですね。時代の変化を感じつつも、「本当に大切なものは何か?」を考えるスタンスが大切と感じますし、これからの社会でより重要になってくるのではないでしょうか。

なぜか、数十年前に新卒で入社した会社で、電話を取るのが怖かった記憶がよみがえりました。