ゲノムとは、私たち生物が持つ遺伝子情報のことです。ゲノム医療は個人の遺伝情報を解析するため、遺伝性の疾患を多く占める難病患者案にとって、より効果的でパーソナルな治療の一助となるといわれています。本講演では、難病患者さんのゲノム医療について第一線で関われておられる講師陣をお招きし、分かりやすく遺伝子やゲノムの基本知識から、難病・希少疾患のゲノム医療、実際の遺伝子カウンセリングについて、お話しいただきます。(大阪市の広報 引用)
昨日、参加させて頂きました。この数年間で遺伝子治療が進んでいる現状が良く分かりました。今後はさらに進むと思います。
私達は2017年10月、小児神経では国内初の遺伝子治療が行われた(2015年春 施術)記録映画「奇跡のこどもたち」の自主上映を、大阪において初めて開催いたしました。
この映画は2017年度第59科学技術映画祭『内閣総理大臣賞』を受賞しました。私も表彰式に出席し、最後には東京神保町にて祝杯を上げました。その時の動画です。最後に稲塚監督のメッセージも入っております。宜しければどうぞ。制作は大阪コムラードです。
あらすじを簡単に書きます。
2004年日本で初めて「AADC欠損症」患者が見つかり、患者は3人だけで、"希少難病"と呼ばれました。生まれつき運動機能を司る「AADC酵素」がないため、寝たきり、自分の意志で体を動かせず、言葉を発することもできません。 眼球が上転する発作、全身が硬直する発作(ジストニア)が日に何度も起きました。 痰を吐き出すことができにくくなり、頻繁に吸引し、液体状の栄養や薬をチューブによって鼻から補給していましたが、さらに"胃瘻"や"気管切開"に至りました。
治療法が見つからず希望を失いかけていた2015年春、新たな治療法、遺伝子治療が行われました。 生まれつきなかったAADC酵素を脳内に注入するという小児神経では国内初の手術でした。手術後一年半が経ち、首が座り、自分の意志でものを掴み、歩行器を使って歩き始めています。 奇跡の子どもたち、その改善の映像をご覧ください。
「AADC欠損症」
芳香族Lアミノ酸脱炭酸酵素は重要な神経伝達物質であるドパミン(運動機能)やカテコラミン(自律神経の働きの調整)、セロトニン(睡眠・食欲・体温などの体のリズムや感情の調節)の合成に必須の酵素です。 現在、世界中で報告例は100例未満で、日本では6例(2017年1月)
この映画は予告編もございますので宜しければどうぞ。