ドクターの仕事の中には、患者が病気を引き受けることが難しい場合、心理的なサポートやアドバイスを提供し、必要に応じて専門家と協力して患者のメンタルヘルスをサポートすることが求められます。患者が自分の状態を理解し、受け入れ、適切な治療やケアを受けることは、全体的な治療の成功に重要な要素となると思っておりますので、必要な事と考えておりますが、実際の医療現場では(特に、かかりつけクリニック)ほぼ行われていないのが現実です。必要という認識の無いドクターもおられるのかもしれません。そもそも、その問題はドクターとのコミュニケーションが不足しているという事が起因してると感じおります。何故そのようになるのでしょうか?
1,時間の制約
医療の現場では、多くの場合、ドクターは時間の制約に直面しています。診察時間が限られているため、患者一人一人に十分な時間をかけることが難しく、短時間で診察を終えることが求められることがあります。
2,過重な業務負担
医療従事者は多くの業務負担に直面しており、診療だけでなく文書作業や書類処理も求められます。このため、患者とのコミュニケーションに十分な時間を割く余裕がないと感じることがあります。
3,制度上の問題
医療制度や保険の仕組みによっては、診療時間や報酬が制約されることがあり、これが医師の診療態度に影響を与えることがあります。
4,コミュニケーションスキルの不足
一部の医師は、コミュニケーションスキルが不足している場合があります。これは、医学の専門知識が豊富でも、患者との適切な対話が難しい場合があります。
5,個々の人間関係や性格の違い
医師も人間であり、個々の性格や人間関係の違いがコミュニケーションに影響を与えることがあります。一部の医師はコミュニケーションを重視し、他の人はそれにあまり焦点を当てない場合もあるのが現実化と思います。
これらの要因は互いに絡み合い、患者とのコミュニケーションが不足する理由となることがあります。ただし、近年では患者中心の医療アプローチやコミュニケーションスキルの向上が重視されるようになっており、これにより医療提供者が患者とより良い対話を持つことが期待されていますが、まだまだ遅れている感は否めません。
ここで かかりつけ医療機関においての現状はどうでしょうか?医療行為を経済活動として営んでいるのですから、当然ですが、営利目的という事は理解可能です。ただ、そこには社会通念上、ドクターという仕事の高級性(高収入性)は自明の事であり、公的システムもその様になっておるのですが、その高級性を妥当なものとして患者へ還元ができているのか?対価に対してのプロとして自覚を持った還元ができているのか?どうも、、意識が薄いように(無いように)思えてなりません。皆さんはどう思いますか? ここで、ドクターと患者のコミュニケーションにフォーカスしてみますと・・・
●時間と労働負担の制約
かかりつけ医も他の医療提供者と同様に、時間と労働負担に制約を受けることがあります。多くのかかりつけ医は一日に多くの患者を診る必要があり、そのために診察ごとの時間が制限されることがあります。
●経済的なプレッシャー
医療機関が経済的なプレッシャーにさらされている場合、収益向上や効率化が強調され、それが患者とのコミュニケーションを犠牲にする原因となることがあります。
●医療制度の問題
特定の医療制度や健康保険の仕組みが、患者とのコミュニケーションを困難にすることがあります。例えば、診療時間や報酬が制約される場合があります。
●医師のコミュニケーションスキルの不足
医師の中には、コミュニケーションスキルが不足している場合があり、これが患者とのコミュニケーションを難しくする原因となることがあります。
●患者の健康情報管理の複雑さ
電子カルテや保険請求などの健康情報管理が複雑な場合、医師はその手続きに時間を割かざるを得なくなり、診療時間が削られることがあります。
と考えられます。しかし、様々な理由はあるにせよ、現在の医療システムの中においての収益は、社会では上のランクである事には間違いがありません。ですので、かかりつけ医療機関だからといって無責任な医療行為をされては、被害を被るのは患者と国・保険組合等(医療費の支払い側)ですし、そこまで営利に徹しなくても良いはずなのですが、、増してや過剰医療行為など論外でです。私の場合、数年たって当時のカルテ(歯科医、手術内容)を取り寄せると、施術していない項目が記載されていたりの様な犯罪行為(疑義)を犯す(分からないから良い!という行為)感覚を捨てない限り、医療制度も崩壊しかねません。(どこでも、大なり小なりあるのかもしれません。)
ドクターという職種は正直なところ、高収入で良いのでしょうか?社会は何故、そのような感覚になったのでしょうか?一般論で書いてみます。
●医師が高給を受けている背後には、その高度な専門性や労働の厳しさ、教育への多大な投資などがあります。医師の給与は、彼らの知識、スキル、責任、そして労働の性質を反映しています。一方で、その対価に見合う医療の提供が一律に当然であるかどうかについては、個々の医師や医療機関の態度や価値観に大きく依存します。
●一般的に、医師は高度な倫理観と患者に対する責任感を持っていると考えられています。しかし、医療の提供において、すべての医師がその対価に見合うサービスを提供しているかどうかは一概に言えません。一部の医師は患者中心のアプローチを強調し、コミュニケーションに重点を置き、患者との信頼関係を構築する努力を惜しまない一方で、他の医師は患者とのコミュニケーションにあまり焦点を当てないことがあります。
●医療の提供においては、患者とのコミュニケーションは重要な要素であり、患者に対する適切な情報提供や理解を促すことが、治療の成功や患者の満足度に直結することがあります。医師としての専門的なスキルだけでなく、患者へのサービス提供にも注意を払うことが、総合的な医療の質を向上させる重要なポイントです。
医療機関や制度が患者中心のアプローチやコミュニケーションスキルの向上を奨励し、これを評価するメカニズムが整備されることで、医師がそれに応じた医療を提供する意欲が高まる可能性があります。
そうなんですよね、『評価メカニズム整備』が必要と感じております。もし、導入されると・・・
■品質向上
良い医療評価システムは、医師や医療機関の品質を客観的かつ継続的に評価し、向上させる手段を提供します。これにより、患者にとってより安全で効果的な医療が提供される可能性があります。
■患者満足度の向上
医療評価は患者の満足度に関する情報も提供できます。患者の経験や意見を取り入れることで、医療提供者は患者のニーズにより適応したケアを提供することが期待されます。
■透明性と信頼性の向上
医療評価が透明かつ信頼性がある場合、患者や医療関係者は医療提供者の実績や評価を把握しやすくなります。これが信頼感を生み、医療システム全体の透明性を向上させることが期待されます。
■コスト効果の検証
良い医療評価は、医療提供のコスト効果を検証する手段となります。これにより、投資した医療費が効果的に使われているかどうかを評価できます。
■教育と継続的な専門性の向上
医療評価は、医療提供者の教育と専門性の向上にも寄与します。フィードバックを通じて医師や医療スタッフが継続的な学習と改善を行うことができます。
ただし、医療評価システムの構築にはいくつかの課題が存在します。患者の健康状態や結果は多くの要因に影響されるため、単純な数値化だけで医療提供者を評価することは難しい場合がある事も理解できます。また、医療の複雑性や個々の患者のニーズの異なりなども考慮する必要がありますが、言えます事は何かしらの方策を取らないと、このままのかかりつけ医制度を含めた医療システムでは、一部かもしれませんが(一部と思いたい)、営利のみに走っている心無いドクターの暗躍を容易に許してしまうという事なんですね、、この事は、病院経営にも言える事で、過剰医療に走る市中病院の実態も表面化されてきている中で、国の施策に期待をするしかないとすれば、心の通った医療を、まずは、医学を目指された頃の初心に戻って、街のかかりつけ医の人達から始めて頂きたいと思うばかりです。
そして、医療評価システムを慎重に検討頂き、患者中心のアプローチ、透明性、品質向上の原則に基づいて、構築されるべきだと思います。