ウェルビーイング

私たちの幸福感は上図のような要素が必要であるという考え方です。これは個人の幸福や幸せだけでなく、社会全体の繁栄にも深い影響を及ぼします。身体的な健康があれば、私たちはエネルギッシュで活力に満ちた日々を送ることができ、精神的な調和があればストレスを減らし、心の平和を保ちます。社会的なつながりは、友人、家族、コミュニティとの強い絆を築き、支え合う機会を提供します。また、経済的な安定は、基本的な生活必需品にアクセスする能力と未来への安心感をもたらし、持続可能な環境が私たちの子孫に美しい地球を残すことに寄与するでしょう。具体的にウェルビーイングを高めるために各企業も取り組んでいるようです。

その基本は2017年のINTERNATIONAL SOCIAL SECURITY ASSOCIATION(国際社会保障協会)で、「『安全・健康・ウェルビーイング』の3つの次元で職場における事故と疾病を予防する革新的アプローチ」として定められ、ゼロアクシデントを目指すのがVISION ZERO(ビジョンゼロ)の活動です。国際労働機関の報告によれば、世界中で毎年3億1700万件もの事故が職場で発生し、その経済的負担は各年の世界全体の国内総生産の4%に相当しています。そして、「安全と健康への働く環境・条件を整えることは、企業にとって最も大切な資産である従業員の身体、精神の健康バランスを守り、モチベーションの向上、ディーセントワークを生み出すことになる」としています。

そこで、以前、話題に出しました『WIN-WIN』理論ですが、ウェルビーイングを高める事に寄与する事になるという仮説を立ててみました。その検証をします。

●ポジティブ心理学
ポジティブ心理学は、人間の幸福や満足感に焦点を当てた心理学の一分野です。WIN-WINの関係は、ポジティブ心理学の理念に基づいており、協力や相互支援が幸福感や満足感を高めるとされています。

●社会契約理論
社会契約理論では、人々が共同で社会を構築する際にお互いに利益を共有するというアイディアが重要です。WIN-WINの関係は、社会契約理論における相互の利益の交換に合致しています。

●システム思考
システム思考は、相互に関連する部分を理解し、全体としてのシステムの最適な機能を追求するアプローチです。WIN-WINの関係は、システム全体がバランスよく機能するような相互依存関係を築くことを意味します。(その部分を目指します。)

●ポジティブ組織心理学
ポジティブ組織心理学は、組織内で各々の幸福感やパフォーマンスを向上させるためのアプローチを提供します。WIN-WINの関係は、組織内での協力と共感を促進し、組織全体のウェルビーイングを向上させることにつながります。

これらの理論的な枠組みを通じて、WIN-WINの関係がウェルビーイング向上に寄与する理由を理解することができるかと思います。相互に利益を提供し合う関係は、持続可能で健全な社会や組織の構築に貢献する事となるでしょう。